エルベ・ブレイエ
www.hervebrehier.net/
パレ・デ・パリにおけるアーティスト・イン・レジデス期間:2014年 8月-10月
□ 展覧会:9/27~10/6
□ オープンアトリエ:
・ 9/6 + Improvisation Live:Hugues Vincent&Kumi Iwase
・ 9/13 + Installation-performance:Stéphane Shibatsuji-Perrin
・ 9/23 + Sound performance:David Merlo
* 表紙デッサン: Hervé Bréhier, "horizontale-rythme-vertical", 2013
私どもがサポートすることを決めた造形芸術家の Hervé Bréhier 氏は、フランスのクレルモン=フェランにある美術大学出身です。この度、氏は群馬県の芸術交流祭に参加することになりました。実は両地域と もミシュラン社に取りまして非常に深いつながりがあり、一方にはフランス本社が、もう一方には日本ミシュランタイヤ㈱の研究開発部門を含めた重要な拠点が あります。それらの地域において人々との交流を基に芸術性を高めていこうとする氏の姿勢には、大変共感を覚えます。群馬県高崎市にある「パレ・デ・パリ」 での一ヵ月半の滞在の終わりに集大成となる個展が開かれるとのことなので、日本で発展させた彼の芸術品が今からとても楽しみです。日本ミシュランタイヤ㈱社長
ベルナール・デルマス
主催: パレ・デ・パリ|palais des paris
サポート: 日本ミシュランタイヤ㈱
後援: 在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、高崎市、高崎市国際交流協会
協力: Artistes en résidence
エルベ・ブレイエは一度かぎりの所作をくりかえし作品を構成していく。単色を塗った板に斧をふりおろす。あるいは板が折れるまで、左右から両腕で力を加える。そうして割れた板きれを元のように並べなおすと、斧の軌跡やたわみがつくった亀裂がそこに走っている。それは、瞬時に描かれた線であり、手直しのきか ないドローイングだ。
二度と復元できない刹那のあらわれに「はかなさ」を感じとるのは日本的な見方だろう。実のところ、引き返すことのできない片道切符はユニティーへとつな がっている。板と板の隙間が平面上の線に見えるのは、分断された板全体を一つに囲む外枠が読み込まれるからにほかならない。
2011年の作品 “sans titre sans fin” では、後戻りのできない作家の所作が文字通りの完全無欠をつくりだす。一枚の扉を横に7つに裁断し、それらの木片を上下反対方向に折り畳みながらつなぎ止めると「無限」をあらわす記号∞になる。Magic Numbers 展*で彼が選んだのは、この記号と同じかたちの8という数字だ。8人兄弟をもつ作家の出自から出発し「永遠」へと至るには、四半回転しさえすればいい。
人は生まれ育った環境に左右される。そこからどれだけ自由になれるのか。どこから来て、どこへ行くのか。明らかなのは、一度たどった道筋を描き直すことはできない、ということ。そのシンプルな事実を確としてひきうける謙虚さが、エルベ・ブレイエのつくりだす安定感となっている。彼の作品はユニティーを象徴 しながら、作家の身体性や素材の特性から超越することはない。
須藤佳子
* Magic Numbers 展:2014年5月パレ・デ・パリで開催。参加した12人の作家はそれぞれ一つ数字を提案した。
エルベ・ブレイエ展
【Open Atelier】
□ 9/6 Sat 16:00 ~
Contemporary music:
Hugues Vincent&Kumi Iwase
ユーグ・ヴァンサン&岩瀬久美は、フランス・パリ在住のユニット。即興と作曲のコンビネーションの探求に基礎をおき、2011年より活動。日仏の様々な コンテキストでの舞台演奏(即興音楽、作曲作品、シネマコンサート、電子音響音楽等)を積み重ね、即興音楽の場合ではデュオのみで、またヨーロッパ人や日本人演奏家と数々のコンサートを行う。即興演奏を即時の作曲と捉え、探求している。
□ 9/13 Sat 16:00 ~
Installation-performance:
Stéphane Shibatsuji-Perrin
ステファン・芝辻ペランは、都内を中心に活動するフランス人ノイズ・パフォーマー。2006年頃からサーキット・ベンディングや自作楽器の制作を始め、犬のおもちゃが登場する「人間ドッグ・オーケストラ」やアルコールセンサーを使った「Nunk-on-Droise」、「TV BUG」「光線獣」等のプロジェクト名義で活動している。
Sound performance:
David Merlo
http://davidmerlo.wordpress.com/
作曲家でベーシストのダヴィッド・メルロは、2002年よりPro Musicaで学ぶ(musiques actuelles)。2007年より作曲を学んだフランスのマルセイユ音楽院で2011年に受賞。2006年にマルセイユでインスタレーションを発表して以来、出会いにみちびかれるように、多岐にわたるプロジェクトをおこなってきた。メタルにノイズ、ジャズに即興、室内楽やアンサンブルにいたるまで、多分野が交差するその活動は、身振りと映像をおりこみ、多様性に満ちている。